世界で起きている砂の争奪戦は?
前回は、便利で私たちの生活に欠かせない砂についてご説明しました。
はい、金よりも砂の価値があると言われていて、びっくりしていました。
そこからご説明しますね。
砂は金よりも貴重な天然資源
不足する砂の利権を巡っての争奪戦は、いまや「SAND WAR(砂の戦争)」と形容され、ビッグマネーが飛び交う市場と化しています。砂は金(GOLD)よりも貴重な資源だと唱える人々もいるほどに。
ライフスタイルに密接な砂の価値が上昇しています。
なぜこんなにも砂が少なくなってしまったのでしょうか。
なぜこんなにも砂が少なくなってしまったのでしょうか。
世界中で急激な都市化
砂が消えている主な原因は、世界中で起きている都市化である。都市人口は1950年には世界の人口の30%にも満たなかったが、それ以降急増し、今や世界の人口の半分以上は都市に住むようになった。この増加する都市人口を支えるためには、それ相応の都市建設が必要となり、住宅や都市インフラ構築のために大量の砂が使用されることになる。都市化は特に途上国において顕著であり、メガシティーと呼ばれる1,000万人以上の人口を有する都市の大半が途上国に存在している状況だ。
世界中で急激な都市化が進み、コンクリート、アスファルトを製造するときに必要な砂が大量に消費されているからです。
世界の人口増加
2050年までに今より25億人も世界の都市人口は増加するとされているが、そのうちの約90%がアジアとアフリカに集中する模様である。特にインド、中国、ナイジェリアで都市人口が著しく増加していく。今後も都市化が進むにつれ、ますます大量の砂が消費されていく。
減少傾向にある日本と違い、世界では人口が急増すると予想されています。
人口が増えるとそれに伴ってさらに砂が必要になりますね。
違法な砂採掘業者「サンドマフィア」
採掘権を持たない違法な砂採掘業者は「サンドマフィア」と呼ばれ、盗掘や密輸を専門に行うブラックマーケットも存在するほどに、逼迫した状況が続いています。
砂の価値が上がったため、その砂を盗掘して密輸する業者が出てきました。
【ベトナム】無許可の砂採掘船
メコンデルタ地方カントー市人民委員会は8日、ハウ川での違法な砂採掘問題について各関連機関や同市の各区人民委員会代表らと会合を行った。
同市資源環境局の報告によると、現在市内には10カ所の砂採掘場があり、面積約558ヘクタールでの合計約2500万立方メートルの砂採掘が許可されている。また砂採掘業者16社に対し、25件の鉱産物採掘許可と1件の探査許可が出されている。登録されている砂採掘船のうち十分な採掘条件を満たしているのは31隻に過ぎないが、管理体制があまいため、数百隻の採掘船がハウ川で違法な採掘を行い、無許可で外国船に販売しているのが現状だという。
このため同市人民委は、ハウ川での砂の探査・採掘案件の新たな許可を一時的に停止するとともに、許可済みの案件についても延長を認めない方針を固めた。また各採掘業者に発給した採掘許可の内容を見直すよう、資源環境局と各区人民委に指示した。
同市資源環境局の報告によると、現在市内には10カ所の砂採掘場があり、面積約558ヘクタールでの合計約2500万立方メートルの砂採掘が許可されている。また砂採掘業者16社に対し、25件の鉱産物採掘許可と1件の探査許可が出されている。登録されている砂採掘船のうち十分な採掘条件を満たしているのは31隻に過ぎないが、管理体制があまいため、数百隻の採掘船がハウ川で違法な採掘を行い、無許可で外国船に販売しているのが現状だという。
このため同市人民委は、ハウ川での砂の探査・採掘案件の新たな許可を一時的に停止するとともに、許可済みの案件についても延長を認めない方針を固めた。また各採掘業者に発給した採掘許可の内容を見直すよう、資源環境局と各区人民委に指示した。
ベトナムの川で無許可の砂採掘船が採掘を行い、さらに、無許可の外国船に販売しています。
【インド】横行する砂の不法採取
砂マフィアは、インドの犯罪組織の中でも特に強力で、ムンバイの多くの建築現場や建設資材ビジネスを支配し、建設業界全体を勢力下に収めている。加えて彼らは政界にも人脈を広げ、砂の採取から建物の建設まで全てにわたり利益の流れを砂マフィアが仕切っている。違法な砂採取業者はインド各地の海や川の何千という採取現場で、白昼堂々と取引を行っている。砂浜は違法な採取業者にとって簡単に砂が取れる場所で、観光地として人気のある美しい砂浜さえ標的となっている。
インドでは、砂マフィアが海、川などの、様々な場所で違法の砂採取を行っています。
アジアが多いみたいですね。
日本も他人事ではありませんよ!
【日本】海砂採取違法操業
博多海砂採取協業組合については、平成17年にその違法操業の実態を指摘、定められた掘削深1メートルが守られておらず、玄界灘の海底が凸凹の状態になっていることを報じた。
さらに、福岡県が海砂採取の実態調査を行いながら、公表していなかったことや、県が業務委託した玄海沖の調査では、「漁場価値の著しい低下」「回復に20年」「グミ(なまこの一種)の大量発生」など衝撃的な結果が報告されていたことも明らかとなった。
さらに、福岡県が海砂採取の実態調査を行いながら、公表していなかったことや、県が業務委託した玄海沖の調査では、「漁場価値の著しい低下」「回復に20年」「グミ(なまこの一種)の大量発生」など衝撃的な結果が報告されていたことも明らかとなった。
日本では、砂採取の違法操業がありました。
定められた範囲以外からも採取してたことが問題になりました。
定められた範囲以外からも採取してたことが問題になりました。
身近でも起こっているのですね!
違法な採取が行われていることが、砂不足に拍車をかけています。
- 出典
-
- http://getnews.jp/archives/910714
- http://globalnewsview.org/archives/4943
- http://blog.goo.ne.jp/coccolith/e/eab92a8511ac3964bf2008d9271bfcf2
- http://www.viet-jo.com/news/social/090712094000.html
- http://www.data-max.co.jp/2010/04/post_9385.html
次回は、砂不足による世界的な被害についてご説明します。
- 1砂不足の現状について
- 2なぜ、現在、砂不足が言われているのか?
- 3世界で起きている砂の争奪戦は?
- 4砂不足での被害と今後の対策について