日本の大気汚染の現状
今週は日本の大気汚染の現状についてお話します。
はい!よろしくお願いします。
まずは、産業公害型の大気汚染について復習です。
産業公害型の大気汚染とは?
人間は、生産活動や消費活動の結果、さまざまな排出物や廃棄物を生み出しています。その量がそれほど多くないときには、自然の浄化作用によって十分に処理されていましたが、排出物などが多量になって自然の処理能力をこえたり、自然の浄化能力に処理をたよれない新しい廃棄物がうまれてきたりしました。こうして自然環境の汚染がすすみ、生態系が破壊されて人間の健康にも被害が生じ、大気汚染をはじめとする公害問題が発生するようになりました。
自然の浄化作用を廃棄物の量がうわまってしまって大気汚染されてしまうことが
産業公害型の大気汚染です。
産業公害型の大気汚染です。
経済成長と密接な関係でしたね。
そこで、公害対策の法律ができます。
公害対策基本法制定
1960年代後半になって、それまでの「ばい煙規制法」や「水質2法」などの個々の対症療法的な規制では不十分であり、公害対策の基本原則を明らかにし、総合的統一的に推進していくことが重要という考えのもとに、1967年7月に制定された公害防止対策の基本となる法律。
国民の健康で文化的な生活を確保するうえにおいて公害の防止がきわめて重要であることを明確化し、公害の定義、国・地方公共団体・事業者の責務、白書の作成、公害防止計画、紛争処理、被害者救済、費用負担、公害対策審議会などを定めていた。また汚染者負担の原則や行政目標となる環境基準も本法で定められたものである。
国民の健康で文化的な生活を確保するうえにおいて公害の防止がきわめて重要であることを明確化し、公害の定義、国・地方公共団体・事業者の責務、白書の作成、公害防止計画、紛争処理、被害者救済、費用負担、公害対策審議会などを定めていた。また汚染者負担の原則や行政目標となる環境基準も本法で定められたものである。
公害対策基本法が制定されて大気汚染も収束し始めました。
はい、そこで形を変えて大気汚染が出てきたのですよね?
産業型大気汚染から都市・生活型大気汚染へ
産業公害型の大気汚染については、工場・事業場に対する大気汚染物質の排出規制の実施などにより着実な改善が見られました。
しかし、1970年代後半から大都市地域を中心に自動車の交通量が急増し、都市・生活型の大気汚染が問題になってきました。特に、ディーゼル車から多く排出される窒素酸化物(NOx)及び粒子状物質(PM)による大気汚染が問題となっています。
しかし、1970年代後半から大都市地域を中心に自動車の交通量が急増し、都市・生活型の大気汚染が問題になってきました。特に、ディーゼル車から多く排出される窒素酸化物(NOx)及び粒子状物質(PM)による大気汚染が問題となっています。
そうです。都市・生活型の大気汚染が増加し始めました。
都市・生活型?
自動車の普及で排気ガスが増えますね。
あ!確かに。都市・生活型の大気汚染ですね。
有害大気汚染物質が多くなった
生成機構が複雑な光化学オキシダントや低濃度長期暴露による健康影響が心配される有害大気汚染物質による大気汚染などが課題となっています。また、地球温暖化などの地球環境問題は、私達の子孫が生存の基盤を失うほど深刻なものになりつつあります。
光化学オキシダントなどの有害大気汚染物質が多くなりました。
光化学オキシダント?
光化学オキシダントとは?
光化学オキシダントとは、自動車や工場・事業場などから排出される大気中の窒素酸化物、揮発性有機化合物などが、太陽からの紫外線をうけ光化学反応を起こして作り出される物質の総称です。
光化学オキシダント濃度が高くなり、空が白く「もや」がかかったような状態を「光化学スモッグ」とよびます。
光化学オキシダント濃度が高くなり、空が白く「もや」がかかったような状態を「光化学スモッグ」とよびます。
工場などからの排出物に紫外線があたり光化学反応を起こす物質のことで、
光化学オキシダントの濃度が高くなると光化学スモッグになります。
光化学オキシダントの濃度が高くなると光化学スモッグになります。
光化学スモッグ!以前取り上げましたね。
光化学スモッグの症状は?
光化学スモッグの影響を受けやすいのは、直接外気に触れる目と、空気が通る呼吸器。光化学スモッグでは目の痛みや咳、気分が悪さなどが主な症状として挙げられます。
まれですが、重症化すると呼吸困難や嘔吐、頭痛や意識障害などの症状を引き起こすことがあると報告されています。
特に注意が必要なのは、アレルギーを持っている人でしょう。アレルギー性の結膜炎や喘息などの持病がある場合は症状が悪化する可能性があるので、持病のない人よりも光化学スモッグ注意報にいっそう注意を払う必要があります。
まれですが、重症化すると呼吸困難や嘔吐、頭痛や意識障害などの症状を引き起こすことがあると報告されています。
特に注意が必要なのは、アレルギーを持っている人でしょう。アレルギー性の結膜炎や喘息などの持病がある場合は症状が悪化する可能性があるので、持病のない人よりも光化学スモッグ注意報にいっそう注意を払う必要があります。
光化学スモッグは呼吸器や、目などに影響を与えます。
さらに、呼吸困難や嘔吐、意識障害なども引き起こすことも報告されています。
さらに、呼吸困難や嘔吐、意識障害なども引き起こすことも報告されています。
大変ですね…。対策方法はないんですか?
光化学スモッグ対策について
光化学スモッグの場合は相手が揮発性の低分子であるので、マスクでも予防はできません。光化学スモッグ発生時には屋外に出ないという予防法しかありません。
対処法も、出てきた症状をケアする対症療法のみとなります。目やのどに異常がある場合は洗眼やうがいをし、皮膚にかゆみがある場合はシャワーなどで洗い流しましょう。呼吸困難などの重たい症状が出た場合は、病院を受診をする必要があります。
光化学スモッグは光の差さない夜には減少するため、朝の出勤時間や登校時間は心配しなくて大丈夫です。昼前から子供の帰宅時間である夕方にかけては熱中症だけでなく、光化学スモッグにも注意が必要な時間帯なのです。
対処法も、出てきた症状をケアする対症療法のみとなります。目やのどに異常がある場合は洗眼やうがいをし、皮膚にかゆみがある場合はシャワーなどで洗い流しましょう。呼吸困難などの重たい症状が出た場合は、病院を受診をする必要があります。
光化学スモッグは光の差さない夜には減少するため、朝の出勤時間や登校時間は心配しなくて大丈夫です。昼前から子供の帰宅時間である夕方にかけては熱中症だけでなく、光化学スモッグにも注意が必要な時間帯なのです。
光化学スモッグはマスクで防ぐことができません。
そうなると…。
予防は、屋外に出ないことだけです!
えー。それだけ…。
光化学スモッグが出ていたら、洗眼やうがい、シャワーで対処しましょう。
このように予防方法が少ないからこそ、大気汚染を少なくする必要があります!
このように予防方法が少ないからこそ、大気汚染を少なくする必要があります!
アジアで広がる大気汚染
開発途上国では、経済の発達を優先するあまりしばしば環境を守ることが後回しになることがあります。工場や自動車交通が集中している都市の大気汚染は、かつての日本の公害と似ているし、 酸性雨の被害や湖沼水の化学物質汚染も進んでいます。 そして一方で、廃棄物、水不足、熱帯林減少も大きな問題になっています。また、国によって事情が違うため、先進国が利用している環境技術がそのまま利用できないことがあり、国や地域に応じた対策が必要です。
アジアの急速な経済発展でも大気汚染が問題になっています。
大気汚染は自国だけの問題ではないですもんね。
はい。世界全体で協力し大気汚染対策を行わないといけませね。
- 出典
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- https://www.erca.go.jp/yobou/taiki/taisaku/index.html
- http://www.eic.or.jp/ecoterm/?act=view&ecoword=%B8%F8%B3%B2%C2%D0%BA%F6%B4%F0%CB%DC%CB%A1
- http://www.9taiki.jp/about/pollution/environment.html
- https://www.erca.go.jp/yobou/taiki/taisaku/index.html
- http://saga-taiki.jp/ox/ox.html
- https://allabout.co.jp/gm/gc/302578/
- http://www.nies.go.jp/nieskids/main2/tojou.html
- 1大気汚染の歴史
- 2日本の大気汚染の現状