北極の氷減少によるデメリット

前回は、地球温暖化の影響で、北極の温暖化が進んでいることをお話ししましたね。
はい、北極の温暖化のペースは2倍の速さで進んでいるのでしたね。
そうです。
今回は地球温暖化で北極の氷がなくなるとどのような影響が出るかについてご説明します。
そもそも北極はどれくらいの大きさですか、皆目見当がつかなくて…。

北極の大きさは?

北極海の氷面積は、冬には約1400万km2でオーストラリア大陸の約2倍と同じくらいとなりますが
夏には大きく溶け出して、3分の1程度になります。
冬季の北極が大きくなる時期は、オーストラリアの倍くらいの大きさになります。
大きいですね、そうなると北極でいろいろな生物が生きていますよね。
はい、まずは、北極といえばホッキョクグマ。ホッキョクグマへの影響についてです。

生態系への影響(ホッキョクグマ)

大気中に放出される二酸化炭素の量が現在の2倍にまで上昇した場合、夏に解ける北極圏の氷の量は全体の約60%にものぼり、約5ヵ月もの間解けたままの状態が続くとの試算もあります。
こうした影響は、北極圏の中でも特に南部、ホッキョクグマの生息域の南限にあたるカナダのハドソン湾周辺で、すでに現れ始めています。
ホッキョクグマは、獲物の少ない季節でも生命が維持できるよう、食物の豊富な春に集中して獲物を捕らえ、体脂肪を貯えます。しかし、氷の解け出すのが早くなれば、それに合わせて氷原から陸地に移動しなければならなくなり、狩りのできる期間が縮まってしまいます。これは、貯えられる脂肪の量にも影響することが心配されます。
実際、カナダのハドソン湾では、ホッキョクグマが陸地に移動するのが1週間早まると、クマの体重が10kg軽くなり、それに伴って体力も落ちてしまうという調査結果が出ています。
さらに、1980年から1992年の間にハドソン湾で生まれた子グマの生存率はたったの44%。その原因は、食料不足や母乳に含まれる脂肪分の不足と見られています。
ホッキョクグマの繁殖の成否は、健康状態に大きく左右されます。氷の解けている期間がこのまま長期化してゆけば、ホッキョクグマの総個体数はどんどん減少するおそれがあります。
ホッキョクグマは、狩りができる期間が短くなり、体力が落ちます。
親グマの体力が落ちると、母乳の栄養が不足して、生命力が弱い子グマの生存率が減ります。
うむ。
そうなると、ホッキョクグマの個体数が減少しますね。

生態系への影響(アザラシ)

北極に生息しているキタアザラシは、秋から冬にかけて繁殖期になると流氷に乗って日本の北海道付近まで南下してきます。天敵に襲われにくい流氷の上で子育てを行いながら春になると北上して再び北極へ戻ります。
北極へ戻る頃には、仔アザラシも独り立ちできるほど成長しているため、次の冬には自分の親と同じように流氷の上で子育てを行いながら北海道までやってきます。
しかし、地球全体の気温が上昇し、流氷の厚さが十分でなくなってきているため、子育て途中で子供が海水に落ちそのまま流されてしまうケースが急増しています。
地球温暖化で流氷の厚さが薄くなり泳げない子供のアザラシは流されてしまいます。
北極で生きている生物は氷を活用しながら生きているのですね。
その氷がなくなると生きていけない生きづらくなってしまう…。
北極で生きているのは動物だけではありません。

先住民族への影響

北極に住む人の3分の2は、イヌイットと呼ばれる先住民です。彼らは、氷の上を伝統の方法で移動し、ホッキョクグマ、セイウチ、アザラシ、カリブーなど を獲って生活しています。しかし、氷が薄くなったせいで、これまでのように氷の上を安全に移動することもできなっています。
北極にはイヌイットと呼ばれる先住民がいます。
地球温暖化は、彼らにも影響があります。
ホッキョクグマ、アザラシなどの個体数が減るとそれを獲って生活していたイヌイットには影響が出ますね。
はい、さらに、氷が薄くなったせいで、氷の上を安全に移動できなくなっています。
イヌイットも北極の氷を利用して生活していたんですね。
北極の氷がなくなると何もいいことありませんね!
いえ、一概にデメリットばかりとは言えませんよ。
出典
  • http://xn--zqsr26bijc.com/%E5%8D%97%E6%A5%B5%E3%81%A8%E5%8C%97%E6%A5%B5%E3%81%AE%E9%81%95%E3%81%84/
  • https://www.wwf.or.jp/activities/wildlife/cat1014/cat1050/
  • http://www.plus-ondanka.net/e02_animal.html
  • http://www.jccca.org/trend_world/conference_report/cop10/cop10_06.html

北極の氷が減ることで起きるメリットについてご説明します。