2017年6月23日 第38回放送 「アメリカ脱退でどうなるパリ協定」を分かり易く解説!

検索キーワードは「アメリカ脱退でどうなるパリ協定」

今回取り上げるニュースはこれ

アメリカのパリ協定離脱

去る6月1日、日本時間では2日未明、アメリカのトランプ大統領は、地球温暖化防止の取り決めである「パリ協定」からの離脱を表明した。同協定はアメリカ経済にとって不利であるとして、大統領選挙の時から示唆していたが、とうとう現実のものとなり、世界各国は一様に落胆した。

世界第2位の二酸化炭素排出国のアメリカが地球温暖化防止の国際的なルールである「パリ協定」からの脱退を表明しました。

トランプ大統領は以前から示唆していたのですが、実際に表明すると世界各国は落胆しました。

以前もキーワードにさせてもらいました、「パリ協定」。今話題の「パリ協定」についてご説明します。


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パリ協定とは

パリ協定とは? とっても大事な2つの理由【わかりやすく解説】

パリ協定とは、地球温暖化防止を目指して、温室効果ガスの排出についての2020年以降の各国の取り組みを決めた国際的なルール。

2015年12に国連の会議「COP21」で190カ国以上が合意し採択された。その後、2016年11月4日に発効され、法的な効力を持つようになった。現在、147カ国・地域が締結している。

この協定により、世界全体として、主に以下の2つの目標を掲げて努力することが決まった。

・産業革命前からの地球の気温上昇を2℃より⼗分低く保つ。1.5℃以下に抑える努力をすること
・そのために、21世紀の後半に世界の温室効果ガス排出を実質ゼロにすること

この目標達成のために、各国に対しては「自主的な削減目標を国連に出すこと」と「達成のため、削減に向けた国内の対策を取ること」を義務づけている。

「パリ協定」は国際的な地球温暖化防止のルールのことです。

世界各国が削減目標を決め、そのための対策をとることを義務付けています。


日本のパリ協定目標

環境省_「地球温暖化対策計画」の閣議決定について

 平成27年7月17日に開催した地球温暖化対策推進本部において、2030年度の温室効果ガス削減目標を、2013年度比で26.0%減(2005年度比で25.4%減)とする「日本の約束草案」を決定し、同日付で国連気候変動枠組条約事務局に提出しました。

日本は「パリ協定」で、2030年、13年後に26%削減という目標を掲げています。

地球温暖化は、かなり以前から問題になっていました。「パリ協定」より前はどのような対策がとられていたのでしょうか?


パリ協定までの歩み

外務省: パリ協定 - 歴史的合意に至るまでの道のり

1992年に採択された「国連気候変動枠組条約」に基づき,国連気候変動枠組条約締約国会議(COP)が1995年から毎年開催され,世界での温室効果ガス排出削減に向けて,精力的な議論を行ってきました。「京都議定書」は,その名前をご存じの方も多いのではないでしょうか。これは,1997年に京都で開催されたCOP3にて採択された,2020年までの温室効果ガス排出削減の目標を定める枠組みです。

1992年には地球温暖化対策が話し合われていたのですね。「パリ協定」から実に23年前です。

そして、京都議定書を経て「パリ協定」という流れです。


京都議定書とは

京都議定書|WWFジャパン

世界が交わした初めての「約束」 1997年、世界各国の政府代表者が日本の京都に集まり、第3回目となる、国連気候変動枠組み条約の締約国会議(COP3:Conference of Parties)を開催しました。この会議において採択されたのが、「京都議定書」という国際条約です。

京都議定書は、参加している先進国全体に対して次のことを要求しています。

「温室効果ガスを2008年から2012年の間に、1990年比で約5%削減すること」

加えて、国ごとにも温室効果ガス排出量の削減目標を定めています。この取り決めにより、EUは8%、アメリカ合衆国は7%、日本は6%の削減を約束しました。

京都で開催されたのでご存知の方も多いと思います。京都議定書が世界での初めての約束でした。

では、今回の「パリ協定」と京都議定書の違いはどこなのでしょうか?


パリ協定と京都議定書の違いは?

パリ協定と京都議定書の違い:塾長の独り言

京都議定書の場合は対象が先進国に限られていましたが、
パリ協定では発展途上国も含めた190カ国以上となっています。

特に、温室効果ガス排出量がトップの中国は、
石油・石炭による発電が多いために大気汚染が深刻。

京都議定書は、先進国だけが削減する取り決めで、「パリ協定」は発展途上国も含まれるようになりました。

「パリ協定」でようやく世界の足並みが揃いましたが…。

そんな中、先日アメリカが「パリ協定」から脱退すると表明しました。


アメリカのパリ協定脱退理由は?

トランプがパリ協定離脱!?脱退理由は?地球温暖化は進む?中国や日本は? | ヒロキの考察

トランプ大統領はエネルギー産業や石油石炭産業から強い支援を受けています。「アメリカ・ファースト」でアメリカ国内の内需を復活させようとしていますから、その原動力となるエネルギー関連業界から期待されているわけですね。

きっと、それらの企業から温室効果ガスと地球温暖化との関係はまだはっきりとは解明されていない。そんなものに資金を投入するくらいなら、直接米国に雇用を増やす対策に振り向けるべきだと、進言されているのかもしれません。

「アメリカ・ファースト」を掲げているトランプ大統領の支持母体であるエネルギー産業などが、「パリ協定」に難色を示したと言われています。


今後のパリ協定は?

パリ協定とは?|遅れて批准した日本はどうなる?アメリカが離脱表明 | BRAVE ANSWER

パリ協定のアメリカ離脱表明は、パリ協定の効果を著しく下げる懸念があります。

国際的に協調することは、温室効果ガスを削減するためには欠かせないことです。

今後のパリ協定は不透明な状態になったといえます。

しかし、温室効果ガス排出量第1位の中国は依然としてパリ協定を支持しています。

今後、中国、EUを軸に、批准に遅れ発言権の低い日本も含めてどのようにパリ協定が進んでいくのか注目が集まります。

世界第1位の二酸化炭素排出国の中国が「パリ協定」を支持しているので、頓挫することはあまりないかもしれません。

しかし、今後どのようになるか不透明な部分が多いのは事実です。

世界各国が自国のこと以上に温暖化対策を考えていくことが大切かもしれません。


今回の放送のまとめ

一人一人、世界各国が温暖化対策に意識することが大切です。


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