2017年1月13日 第15回放送 「スマートグリッドで電力需要増大に対応」を分かり易く解説!

ミタデンの「なるほど!そうだったのか!」

検索キーワードは「スマートグリッドで電力需要増大に対応」

今回取り上げるニュースはこれ

電力不足のインドに日本のエネルギー技術普及を | NHKニュース

会議では、日本の企業が、太陽光発電などによる電力をIT技術を使って安定的に供給する「スマートグリッド」や、電力をためておくことができる蓄電池などについて紹介しました。 これに対してインド側は、省エネ分野への日本企業の投資を増やすことや、専門家を派遣することなど協力の拡大を求めました。

経済成長が続くインドでは、エネルギー不足が深刻化しているため、モディ政権は2022年までに再生可能エネルギーによる発電量を今の4倍近くに拡大する計画で、日本企業にとって有望な市場になると注目されています。

これからの電力需要増大の切り札になるのが、「スマートグリッド」

どういう意味なのかというと、名前そのままの意味です。 今回は「スマートグリッド」についてご説明します。


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スマートグリッドとは

スマートグリッド構想とは? || スマートハウスで始める新しいエコライフ || 太陽光発電のスマートハウス

スマートグリッド(次世代送電網)とは、発電所から送電・変電設備、電力会社や家庭(スマートハウス)、各事業所までをネットワークで結び、安定した電力エネルギーの供給と効率的な利用を目指すシステムのこと。

簡単に言うと、「スマート」=賢い、「グリッド」=電力網、電柱電線。「スマートグリッド」は賢い電線のことです。

なぜ「スマートグリッド」に注目が集まっているかというと。


無駄が少なく緊急時にも強いスマートグリッド

スマートグリッド: 1. スマートグリッドとは – [YENLAND] Library:ビジネス図書館

・従来の送電線は、大規模な発電所から一方的に電力を送り出す方式。需要のピーク時を基準とした容量設定ではムダが多いことが問題点。

・次世代送電網では、送電の拠点を分散し、需要家と供給側との双方から電力のやりとりができることが特徴である。スマート(洗練された)なグリッド(電力網)という意味である。

もともとの電線は安定供給のために電力使用量が高い時を基準として、電気を送っています。 電力不足になりづらいのですが、この方法だと無駄が多くなってしまいます。

そのため電気を必要とする側と、電気を供給する側をネットワークで結び、効率よく電気を供給できる「スマートグリッド」に注目が集まっています。

無駄の少ない「スマートグリッド」は、日本よりアメリカで必要とされています。


増大する電力需要のためのスマートグリッド

スマートグリッドとは何か?知っておきたい次世代電力ネットワークの基本【2分間Q&A(62)】 まったく新しい電力網で再生可能なエネルギーを推進|ビジネス+IT

ITやエレクトロニクス技術の発展により、電力需要は世界的に増える一方だ。日本では夏になるとエアコンの消費電力が増え、電力会社が節電を呼びかけることもしばしばだが、特に深刻なのがアメリカだ。2003年に発生したアメリカ東部の大停電は記憶に新しいが、その後も電力需要は増え続け、散発的な停電がたびたび発生しているのが現状だ。特に、シリコンバレーを抱えるカリフォルニア州では、2006年に162分もの停電が発生している。

 この原因は、主に電力網の老朽化にあると言われる。アメリカ全土には約30万Km以上もの電力網が敷設されているが、発電所や変電所の数は追いつかず、このままでは電力需要の変動に追従することができない、というのが現状だ。
このような状況の中、既存の電力網を再構築し、IT技術でリアルタイムなエネルギー需要を把握して効率良く電気を送電するしくみが提唱された。これがスマートグリッドである。

日本よりも広大な土地を持ち電線も多いアメリカでは、2000年頃から「スマートグリッド」の検討が始まっています。

しかし、「スマートグリッド」の実用化には至っていません。なぜなら「スマートグリッド」には、欠点があるのです。


スマートグリッドのセキュリティ

スマートグリッドを取り巻くサイバー脅威レポートとマカフィーの取り組み : マカフィー株式会社 公式ブログ

スマートグリッド等で用いられている制御システムの特徴のひとつに、通信プロトコルが脆弱という問題があります。制御機器間や管理PCとの間で通信を行うための制御系通信プロトコルは、Modbus がIPベースのModbus/TCPに拡張されたように、近年オープン化が進んでいます。しかし、ほとんどのプロトコルは認証や暗号化がされておらず、不特定の第三者によって通信パケットの改ざんや不正コマンド送信により、制御システムを誤動作させることが可能な状態となっています。

「スマートグリッド」は電気の送り元と送り先をデータ通信で結びます。その通信システム上での不正操作やウィルス感染などのセキュリティ対策が万全とは言い難いのが現状です。

もし感染してしまったら、電気が通じているところ全てが被害を受けてしまいます。


スマートグリッドのこれから

「電力」に迫るサイバーテロの危機(3):電力システムセキュリティのガイドラインとは? (2/2) – スマートジャパン

今まさに世界中で、電力システムに関するガイドラインに関連した対策が進行中である。これらの動向に共通していえることは、電力のような重要インフラにおいては、政府が主導して、最低限のセキュリティ対策を義務化する方向に動いているということであろう。

 順守義務のないガイドラインでは、事業者間の対応にばらつきが出るため、国民の社会生活に影響の出る重要インフラに関しては、政府として関与していこうという流れが出来上がりつつある。特に、日本国内における電力システムのセキュリティガイドラインについては、重要インフラにおける取り組みの中でも、最も先行して実施されていることもあり、他の重要インフラ業界からも注目を集めるものと思われる。

国を挙げて電力に関するセキュリティを強化する流れになっています。

「スマートグリッド」はこれから増大が予想される電力需要には必要な技術だと判断されているのでしょう。


今回の放送のまとめ

課題は大きいが少しでも早い「スマートグリッド」の実用化が望まれています


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