エネルギーを使わない江戸時代
再利用すると経済成長が滞る、でもゴミが減る。
前回は、難しい問題で終わりましたね。
前回は、難しい問題で終わりましたね。
はい、今回は江戸時代のエネルギー事情についてご説明します。
江戸時代は太陽エネルギーだけでまかなえた
江戸時代は太陽エネルギーだけで暮らしていた時代で、たいへんエネルギー効率が高い社会を実現していました。
例えば江戸時代の最大の動力源は人力、つまり人間です。物を運ぶのも、作物を作るのも、商品を製造するのも、すべて人間が自らの力を使って行っていました。では、その人間は何で動いているのかというと、昨年あたりにできた米や作物を食べて生きている。つまり、ここ1年ぐらいの太陽エネルギーで動いているわけです。
例えば江戸時代の最大の動力源は人力、つまり人間です。物を運ぶのも、作物を作るのも、商品を製造するのも、すべて人間が自らの力を使って行っていました。では、その人間は何で動いているのかというと、昨年あたりにできた米や作物を食べて生きている。つまり、ここ1年ぐらいの太陽エネルギーで動いているわけです。
江戸時代は太陽エネルギーだけで暮らしていました。
へ?
江戸時代の最大のエネルギーは人力です。
人は、太陽光で育つ米や作物を食べて生きていますね。
人は、太陽光で育つ米や作物を食べて生きていますね。
あー、そういうことですね。
日本初の発電所は明治時代
1887年
東京電灯が第二電灯局を建設、日本初の火力発電所が誕生(出力25kW)。家庭配電(210V直流)を開始
東京電灯が第二電灯局を建設、日本初の火力発電所が誕生(出力25kW)。家庭配電(210V直流)を開始
日本初の発電所は明治時代になってからできました。
それまでは電気以外の人力やいろいろなものを使っていたのですね。
はい、現代でよく使われているエネルギーを消費するものが、
江戸時代ではどうだったかご説明します。
江戸時代ではどうだったかご説明します。
【江戸時代の照明】エネルギーを使わない方法
燃料として人々が使ったのが植物や動物の油を利用した「灯油」でした。これ、「とうゆ」ではなく「ともしあぶら」と読みます。
どんな油を使ったかといいますと、
胡麻油
えごま油
菜種油
綿実油
まずは植物系の油。
このあたりは今でも食用油としておなじみですが、現代人びっくりなのが動物系の油。
たとえば、鰯(いわし)。ほかには鯨(くじら)。
ほかに秋刀魚(さんま)なども使われたとか。これら動物系油は「魚油(ぎょゆ)」といいます。
どんな油を使ったかといいますと、
胡麻油
えごま油
菜種油
綿実油
まずは植物系の油。
このあたりは今でも食用油としておなじみですが、現代人びっくりなのが動物系の油。
たとえば、鰯(いわし)。ほかには鯨(くじら)。
ほかに秋刀魚(さんま)なども使われたとか。これら動物系油は「魚油(ぎょゆ)」といいます。
まずは、照明です。現代では電気で照明を点けていますが、
江戸時代は油で火をともし、灯りとして使用していました。
江戸時代は油で火をともし、灯りとして使用していました。
植物系の油や、魚の油ですか。
【江戸時代の移動手段】エネルギーを使わない方法
江戸時代の交通手段は限られていました。
自分の足で歩くか、駕籠に乗るか、馬に乗るかしか選択肢がありませんでした。
自分の足で歩くか、駕籠に乗るか、馬に乗るかしか選択肢がありませんでした。
現代は、自動車を使って移動することが多いですね。
自動車はガソリン、つまり石油で動きます。
江戸時代は駕籠や馬で移動していました。
自動車はガソリン、つまり石油で動きます。
江戸時代は駕籠や馬で移動していました。
駕籠は人力ですね。
【江戸時代のマスコミ】エネルギーを使わない方法
かわら版とは、江戸時代、粘土の板に文字や絵をほって焼き、一枚ずつ刷ったもので、今の新聞にあたります。
かわら版の第一号は、慶長二十年の大坂落城の時の「大坂安部之合戦図」「大坂卯年図」とされています。
これらは、幕府側の記事で埋められ、幕府が勝ったことを称えるものとなっています。
その後、マスコミという観念ができ社会的に影響を持つようになったかわら版。内容は地震、洪水、飢饉などの天災から、赤穂事件や大塩平八郎などの政治事件に至るまで多岐渡ります。
幕府は基本的に政治的な出版物の発行を禁止していましたが、新将軍の就任や外国使節の来日などは報じることが認められていました。
かわら版の第一号は、慶長二十年の大坂落城の時の「大坂安部之合戦図」「大坂卯年図」とされています。
これらは、幕府側の記事で埋められ、幕府が勝ったことを称えるものとなっています。
その後、マスコミという観念ができ社会的に影響を持つようになったかわら版。内容は地震、洪水、飢饉などの天災から、赤穂事件や大塩平八郎などの政治事件に至るまで多岐渡ります。
幕府は基本的に政治的な出版物の発行を禁止していましたが、新将軍の就任や外国使節の来日などは報じることが認められていました。
テレビを見るためにも電気、新聞を作るのも電気が必要ですね。
江戸時代のマスコミはかわら版ですね。
江戸時代のマスコミはかわら版ですね。
かわら版!時代劇で見たことあります。
【江戸時代の冷房】エネルギーを使わない方法
江戸時代の夏の涼の取り方として、欠かせないのが自然の風と水だ。
日中は夏の日差しを葦簀(よしず)で遮りながら、打ち水をして涼しい風が室内を通るように工夫した。見た目にも涼しいように、鉢にたっぷりの水を入れて中を泳ぐ金魚を鑑賞したり、水の中に浮かべて冷やした夏野菜やスイカなどを食べたりと、水をうまく活用することで少しでも涼しく感じるように工夫した。
日中は夏の日差しを葦簀(よしず)で遮りながら、打ち水をして涼しい風が室内を通るように工夫した。見た目にも涼しいように、鉢にたっぷりの水を入れて中を泳ぐ金魚を鑑賞したり、水の中に浮かべて冷やした夏野菜やスイカなどを食べたりと、水をうまく活用することで少しでも涼しく感じるように工夫した。
冷房エアコンは電気で動きます。
江戸時代に涼を取る方法は、風と水です。
江戸時代に涼を取る方法は、風と水です。
ほう。
打ち水で涼しい風が通るようにし、
風鈴などで目で涼しさを感じるようにしていました。
風鈴などで目で涼しさを感じるようにしていました。
エネルギーを使わない江戸時代
現在の日本人は、年に4000万キロカロリーを使っていますから、薪をエネルギーに使えばその4分の1をまかなえることになります。江戸時代の人口は現在の約4分の1だったので、現在の一人あたりのエネルギー消費量で計算しても、総エネルギーを薪でまかなえます。
ほとんどの動力源が人力だった江戸の人々は、現代人の何百分の一しかエネルギーを使っていなかったでしょう。また、江戸時代の森林面積は、現代よりも広かったので、木の成長量よりもずっと少ない使用量でエネルギーをまかなっていたと考えられます。
ほとんどの動力源が人力だった江戸の人々は、現代人の何百分の一しかエネルギーを使っていなかったでしょう。また、江戸時代の森林面積は、現代よりも広かったので、木の成長量よりもずっと少ない使用量でエネルギーをまかなっていたと考えられます。
江戸時代のエネルギー事情を説明してきましたが、
全然エネルギーを使っていませんでしたね。
全然エネルギーを使っていませんでしたね。
はい、人力がメインでエネルギーを抑えることができていました。
- 出典
-
- http://www.q-enecon.org/kikanshi/tomic_sp/index_01.html
- http://www.fepc.or.jp/enterprise/rekishi/meiji/
- https://edo-g.com/blog/2016/02/shomei.html
- http://www.edojidai.info/unnchiku/hayakago-hayauma.html
- https://komonjyo.net/kawarabantoha.html
- http://suumo.jp/journal/2015/07/31/94803/
- https://www.japanfs.org/ja/news/archives/news_id027228.html
次回は、私たち日本人に身近な食材の再利用の実例をご説明しますね。
- 1江戸時代はどんな時代?
- 2江戸時代は循環型社会
- 3エネルギーを使わない江戸時代
- 4身近な食材の再利用実例