発展途上国でのゴミ問題

先月は日本のゴミ問題について取り上げましたね。
はい。燃やせばダイオキシン、埋めれば土壌汚染です!
その通り!今月は世界のゴミ問題についてお話ししますね。
第一回目の今回は発展途上国の抱えるゴミ問題についてです。
まず発展途上国とはどういった国のことですか?

発展途上国とは

経済的・社会的に立ちおくれている国。開発途上国ともいう。かつては低開発国といわれたが,現在は発展途上国あるいは開発途上国といういい方が一般的。明確な基準があるわけではないが,UNCTAD(国連貿易開発会議)では,DAC(開発援助委員会)加盟国と社会主義国をのぞいた国をすべて発展途上国としている。
発展途上国とは明確な定義があるわけではありません。
そうなんですね。発展途上国は、世界でどのくらいの割合を占めるのですか?

発展途上国の数はどれくらい?

現在、私たち日本が国として認めている世界の国の数は日本を含め196ヵ国です。 この196ヵ国のうち146ヵ国は発展途上国と呼ばれている国々です。世界の国々の中で実に75%の国は発展途上国というのが今、私たちが生きている世界の現状です。
世界の75%の国は発展途上国だと言われています。
そんなにあるのですね!
はい、多くの国で問題視されているゴミ問題についてご説明しますね。

発展途上国のゴミ処理の現状は

海外の発展途上国の中には、日本のようなゴミ収集が行われていない地域も多く見られます。では、彼らがどのように処理しているかというと、例えば、集落の近くの空き地や湿地などに(国によっては、流れている川に)そのままゴミを捨てていたり、また、ゴミ収集がある地域でも、日本のように焼却処理をしているところは殆どありません。家庭等から排出された生ゴミ等が収集車(自動車ではなく手押し車の場合もあります)で運ばれ、ゴミ捨て場にそのまま捨てられているのです。
発展途上国には、ゴミ収集が行われていない地域が多くあります。
そうですね。日本では、当たり前のように収集してもらってますが…。
そうなんです。収集されないから空き地などにそのままゴミを捨てられたり、
収集されていても、焼却施設が充実していないためそのまま捨てられていたりと…。

ゴミ処理の概念が乏しい

自然が豊かなはずの途上国では、 加速度的な経済発展の結果、 大量のゴミが排出されるようになりました。しかしながら、 ゴミの廃棄方法は昔ながらの自然頼み。 山に捨てておけばそのうち分解されるだろうという考えが、 いまだまかり通っているケースが多く見受けられます
発展途上国では、
山にゴミを捨てればそのうち分解されて無くなると考えられているケースが多いです。
急速に経済成長してしまっている国は、
ゴミに対する考えが浸透する前にゴミでいっぱいになってしまうのかもしれません。

ゴミ処理が追いつかなくなる

有機物は自然分解が追いつかないほどの量が廃棄され、 無機物類は自然分解が極めて困難なプラスチック類などが大半を占 めています。 当然ながらゴミは増える一方。 加速度的に増加した大量のゴミが、 文字通り山となって迫ってくるのが多くの途上国の実情です。
そうなんです、ゴミ処理が進まなく、さらに大量のゴミが出る。
ゴミの山が多くなってしまいます。
ゴミが多くなると人々にも色々な影響が出てしまうのですか?
はい!悪影響がたくさん出てしまっています。
悪影響が!たくさん!

【怪我や病気】ゴミが溢れている影響は?

不衛生な環境の中で、有価物を回収するので、怪我をしたり病気になったりする例も少なくありません。
ゴミの山の近くは不衛生ですね。
そこで生活すると怪我や病気が蔓延しますね。

【火災】ゴミが溢れている影響は?

山積するゴミは、腐敗により発生したガスと灼熱の太陽により、 しばしば自然発火。 また時には習慣的に一般の人達による野焼きにより、 日常的に炎上を繰り返しています。
腐敗したゴミから発生するガスに太陽光で自然発火するケースも。

【有害物質】ゴミが溢れている影響は?

低温で燃やされたプラスチック類からは有害な物質が流出。 それらは煙に混じって大気へ、雨水に混じって地下水へと混入し、 周辺住民の体内へと蓄積される可能性が指摘されています。
さらに、燃やされたプアスチックから有毒物質が発生します。

【障がい児】ゴミが溢れている影響は?

ゴミ捨て場の近くのエリアでは、急に障害児の数が増えています。 中でも目立つのが先天的な形状異常。指が6本あったり、 逆にまったくなかったり。 こういった異常は自然化でもまれに起こるものではありますが、 このエリアでの発生率は他と比較すると顕著に高いようです。
そして、発生した有毒物質が水に混入したりして、
体内に入ると障がい児が増えてしまっています。
そんなにも…。ゴミ山の近くで生活していると…。
どうにかならないものですか!

発展途上国のゴミ問題の今後は?

混ぜれば廃棄物、分別すれば資源になる。 きわめて実利的な動機ではありますが、 住民のみなさんはすこしづつですがゴミを分別したり集めたりする ようになり、 リサイクル事業が進むという事が分かってきました。
発展途上国でも、徐々に、
ゴミの分別やリサイクルへの考えが浸透してきているようです。
そうですか。ちょっとは安心しました。
出典
  • https://kids.gakken.co.jp/jiten/6/60004790.html
  • http://nantokashinakya.jp/area/
  • http://www-cycle.nies.go.jp/magazine/kenkyu/20100524.htm
  • http://www.greeneverywhereplans.com/colum/colum01.html
では、次回はゴミを捨てない、逆にゴミを輸入している国についてお話ししますね。