2017年2月3日 第18回放送 「ポテンシャルの高い小型風力発電」を分かり易く解説!

ミタデンの「なるほど!そうだったのか!」

検索キーワードは「ポテンシャルの高い小型風力発電」

今回取り上げるニュースはこれ

ウインパワー、小型風車の申し込みが1000件超える

小型風力発電設備の製造・販売などを手掛けるWinPower(ウインパワー)社(東京都千代田区)は、同社の販売する出力19.8kWの小型風力発電システム「GHRE19.8J」への発注申し込みが2016年1月現在で1000件を超えていることを明らかにした。

「小型風力発電」の申し込み件数が増加しているというニュースが発表されました。

現時点では、再生可能エネルギーの中では、ミタデンでお馴染みの太陽光発電が主力ですが、これからなぜ風力発電、特に「小型風力発電」に注目されているのでしょうか?


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そもそも風力発電とは?

東芝 エネルギーシステムソリューション社 火力・水力事業部 – 再生可能エネルギー 風力発電とは? 風力発電のしくみ

風力発電のしくみ
風のエネルギーで風車翼を回転させ、このときの回転エネルギーを発電機によって電気エネルギーへと変換するのが風力発電です。風のエネルギーは風速の3乗に比例して増大するため、風車は風況の良い場所に設置されます。

風力発電の特徴
風力発電は、世界で導入が増え続けており、次のような特徴があります。

  • CO2の排出がない
  • 風は化石燃料のように枯渇する心配がない
  • 風は世界中に存在する安全なエネルギー源である
  • 設備が簡単で、運転が容易である
  • 自然環境への影響が小さい

現在世界では風車の大型化技術が進歩し、一基あたりの発電量が増大するとともに、ウインドファームと呼ばれる大規模な風車群も建設されるようになりました。また、沿岸、沖合に風車を建設する洋上風車も導入が進んでいます。

風力発電とは、その名の通り風の力で発電する発電システムです。

その中でも、「小型風力発電」とは、どのようなものなのでしょうか?


小型風力発電の特徴

小型風力発電機・小型風車とは|スマートウインド

小型風力発電機・小型風車とは?

【定義】
小型風力発電機・小型風車とは、JISにおいて風車直径が16m以下(受風面積200m2以下)
電気事業法において出力規模が20kw未満の製品

【小型風車の特徴】
分散型電源として地産地消のまちづくりに利用できる
設置面積が小さく場所を取らない
計画から設置までを短期間で行えるためすぐに活用できる
容易に設置できる
身近なところ(公園、学校、商店街、民間企業など)に設置ができ、エコの象徴としても使用できる
バッテリーとの組み合わせにより非常用・防災用として利用できる

「小型風力発電」は、風車の直径が16m以下のものを指します。

小型なので、容易に、比較的身近なところに設置可能な風力発電です。

なぜ今、「小型風力発電」に注目が集まっているのでしょう。


小型風力発電のメリット

小型風力発電のメリット|スマート風力 | スマート風力|小型風力発電機

売電価格が55円

今現在、再生可能エネルギーとして太陽光発電が普及していますが、年々売電価格が下落している状態です。2016年度は住宅用が31円/kwh(抑制対象地域は33円/kwh)産業用:24円/kwhとなっています。一方、風力発電は55円/kwhと太陽光に比べて大きく上回っています。

なんと風力発電で発電された電力の売電価格は、太陽光発電のそれの倍以上になっています。

このことが、「小型風力発電」が注目されている大きな要因です。

しかし、太陽光発電のソーラーパネルほど、風力発電の風車を見かけないと思います。「小型風力発電」が広まらない理由があります。


小型風力発電の設置に向いてる場所

小型風力発電の設置に向いてる場所とは? | 小型風力発電の基礎知識 – 土地付き分譲小型風力発電投資-メガ発風力

外洋に面した海岸沿い
吹きおろしがある山の麓
山の山頂など標高の高い場所

さらに、風力発電所を設置するには以下が必要となります。

連系するための電柱が近くにある
部材などの運搬が可能な道路
建設に必要な重機を置くスペースがある

また、風力発電は風車が回転する際にノイズ(騒音)が発生しますので、近隣に住宅がある場合、一定の距離を確保する必要があります。

そもそも風が吹いていないと「小型風力発電」は発電できませんから、風が効率的に風車に当たる場所に設置しないといけません。

そのため、高地や海沿いなど設置に適した場所が限られます。

「小型風力発電」だと多少は設置できる場所は広域になりますが、場所が限られていることに変わりはありません。


小型風力発電にかかる費用

風力発電投資は何年で元が取れる?儲かる?利回りは? | 土地付き太陽光発電・風力発電の投資物件サイト『タイナビ発電所』

風力発電は、作る費用がまだ高いことは事実です。作るためのイニシャルコストを回収し、元を取るまでは10年は必要であるとも考えられています。また、風力発電の場合は、太陽光発電に比較すると、故障するケースは多くなるでしょう。

そのため、メンテナンス費が考えている以上に掛かるケースもあります。

「小型風力発電」は、強風を受けても支柱が倒れないようにしたり、風車の羽根や結合部分など負荷がかかりやすいところのメンテナンスなどの、費用がかさむことも普及しない要因になっています。


発電量が安定しない時もある

風力発電の持つ様々なメリットとデメリットをご解説 | エネルギープレス

風の強さが一定であれば安定的な発電量を得られますが、風速が不安定であれば発電量にばらつきが出てしまいます。そのため、風が安定して吹きやすい場所に発電設備を設置することが求められます。また、台風のような暴風時には、装置の障害を避けるために設備の機能は停止し、その間は発電がストップします。

風は、常に吹いているとは限りません。
風が止んでいる時、さらに台風などの災害時も「小型風力発電」は発電できません。

このように様々な問題がある風力発電も、「小型風力発電」だと比較的容易に設置できるため企業などの設置が進んでいます。


小型風力発電が身近なものに

蓄電・発電機器:小型の風力発電機を社員寮に導入、災害時にも水洗トイレを利用できる (1/2) – スマートジャパン

千葉県の北東部に位置する旭市は太平洋に面していて、東日本大震災で津波の被害を受けた地域の1つだ。旭市に本社がある鋼材販売業の松山鋼材は災害時に生活インフラを確保するため、市内に新築した社員寮に小型の風力発電機を導入した。

 社員寮の敷地内に鉄塔を建てて、その上にシルフィード社の小型風力発電機「VAS-3.0」を設置した。この風力発電機は全体の高さが約3.1メートルで、垂直軸を中心に3枚の長方形の羽根が回転して発電する。羽根の回転直径は約2メートルの範囲に収まるため、小さな設置スペースでも導入しやすい。集合住宅のほか、農業用のビニールハウスや小規模の工場などの電力源として利用できる。

「小型風力発電」を、売電以外の使い方で運用している事例もあります。

災害時の生活インフラとしても期待できます。

容易に設置できるため、自宅の横に「小型風力発電」という時代もそう遠くないかもしれません。


今回の放送のまとめ

容易に設置可能な「小型風力発電」の導入を検討してみては。


広告:ミタデンでは、小型風力発電も取り扱っております

再生可能エネルギーの導入を促進するミタデンでは、風力を利用した「小型風力発電」の普及も行っております。

「風」という永久な資源を利用して地球環境に配慮した電気を発電・蓄電しませんか。お気軽にお問い合わせ下さい。


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